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遅い夏休み……3峰(核心部) [北アルプス]

16RIMG0093.jpg   先行する学生3人

「先に行きますか?」

3人組に声をかけられたが、後から追い上げられるのも気になるし、自分の番になったときに多少の参考になるかとも思い先行してもらう事にした。

コルから少し行った所にビレイポイントがあり、そこで体制を整えて彼らは登り出した。

トップが少しもたついていたのは、荷物が思いせい(彼らは奥又白でテン泊いたらしい)ばかりではない……出だしの大岩の上に上がるのは足の短い者には骨なのかも……と云う事は……。

ラストが私たちに手を挙げて「お待ちどう様」と言ってスタートした。

「さあ行こう」

MMさんのかけ声で気合いを入れた。

 

 

16RIMG0100.jpg  2ピッチ目を開始する

 

残留ハーケンから自分のセルフビレイをとった。

「1ピッチ目終わりでビレイの準備ができたら声をかけます。ロープが張った状態になったらこれらを外して最後にセルフビレを解除して登って来て……それでは行きます」

スルリスルリとロープが出て行きMMさんは岩の向こうに見えなくなった。

待ってる時間は長く感じる……上の方から先行パーティの2ピッチ目を始めた様な声は聞こえるのだが……ロープが動くのでまだビレーポイントに着いていない……涸沢側をのぞいたり、奥又白側を覗いたり、紺碧の空を見上げたり……なかなか声がかからない……勿論、回りに人影無し……ちょっとばかり不安……。

大分長い時間待った(ような気がする)……突然、「余ったロープ引き上げるから、手を離して」……ロープが張ると……「OK、手順通りに最後にセルフを外して登って来て」……やっと声がかかり……「行きます」と言ったものの、最初の大岩でモタモタ……奥又白側に少しよった所から岩の上に……その後は快適に高度上げ……「コリャタノシイィ〜……病み付きになりそうだぁ〜〜〜!」……回収したカラビナ等の獲物をMMさんに渡して1ピッチ終了。

すかさず2ピッチ目開始。 

 

 

16RIMG0105.jpg MMさんは難なく行くのだが


ピッチの終了点へ体を持ち上げようとすると……ガツンッ!頭が岩に当たる。

先に頭を通してから体を持ち上げようとすると……ザザッとザックが当たる。

ほんの2m半程左斜め上に有るバンドが終了点なのだが……。

もう少し体を空中に投げ出せば、頭もザックも通過出来るのだが、そうすると右手のホールドが離れてしまう。

さて……

見上げるとビレイポイントの右下に古い残留ハーケンが……それにスリングとヌンチャクをかけてもらい右手のホールドとし、左手は仕方がないのでロープをつかみ、右足は今乗ってるステップの出来るだけ左に乗り、左足は股をいっぱいに開いて細かいステップに乗せて、エイヤッっとばかりに体を持ち上げてやっとの思いで這い上がった。

短い足が恨めしい!

……………… 

そんなこんな、なんだかんだ、えいやこらや……何度か尺取虫を繰り返して……無事3峰の頂上……。

振り返ると後続パーティが4峰を下りだしていた。

前方には前穂高岳(1峰)が迫ってきていた。

楽しい時間が過ぎるのは早い。

 

 

            2016年9月 前穂高岳北尾根にて 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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遅い夏休み……5峰・4峰 [北アルプス]

16RIMG0060.jpg 朝焼けの5峰

 

16RIMG0077.jpg 岩がもろい4峰

 

☆5峰

朝焼けの5峰に向けて歩き出した。

眼下に奥又白の湖面が輝いていた。

張り切って歩き出したのだが、わりにしっかり踏み跡があって特に問題もなく頂上へ。

あまりにもあっけなかったので、これと云う記憶が……ない。

感じとしては、クサリやハシゴやコースペイントがない岩場かな……言い過ぎかもしれないが。

太陽も大分高くなって、明るくなった穂高連峰上空に青空が広がっている。

天気予報通り今日一日は持ちそう……2人の顔は自然とほころぶ。

しばらく展望を楽しんだ後、4・5のコルへ下る。

 

 

 

☆4峰登りトラブル3連発

その1:ホールドステップともに慎重に選んでいたはずなのに、右足に体重を乗せたとたん岩がはがれてバランスを崩す。幸い右ひじを岩壁にあてがってスリップせずに済んだのだが、岩に当たった部位から出血が……私は、血液をサラサラにする薬を使用しているため出血が止まりにくい。とにかく安定した所まで登ってホータイを出して圧迫……心配顔のMMさんにOKサインを出す。

その2:突然の落石……小玉スイカ位のやつが膝の上にドスン……自分のいる場所のすぐ上からだったのでスピードが緩く、運よく筋肉の厚い部分に当たったため少し痛かっただけで大事なかった。後でズボンをめくりあげてみると、コブが出来て周りに少し内出血があった。一応内出血もヤバイのだけどこの程度なら……。

その3:ホールドをつかみ体持ち上げると、我が右手はしっかりサル(?)のウンコを……一応手袋はしていたんだが……MMさん大笑い……「知ってたら教えてよ」……まあこれで「運」が付いたという事に……トホホ。

 

あんまり快適ではなかった4峰を下って3‣4のコルへ……ここで後続の3人パーティに追い付かれる。

チョコレートを食べながら登高の準備……と言っても私はハーネスを絞めてATCとスリングそれとカラビナ2個ぶら下げれば準備万端……何時でもOK。

さあ、今日の核心部へ。

 

 

 

 

2016年 9月 前穂高岳北尾根

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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遅い夏休み……5・6 のコルへ [北アルプス]

16RIMG0065.jpg                  蝶ヶ岳から朝陽が昇る

16RIMG0059.jpg                    奥穂高岳の岩肌に北尾根の影が 

 

3時過ぎに肩を揺すられ、眠い目をこすった。

そぉ〜っと布団を抜け出し肌寒い外に出た。

見上げた空には無数の星がほほ笑んでいた。

「今日は晴れるぞぉ〜」

涸沢ヒュッテの冷たい水で顔を洗い、まだ眠っている体に活を入れ、玄関の隅に腰掛け握り飯を食べ、靴ひもをしっかり結び、ヘッドライトを点してザイテングラードでも北穂高岳南陵でも勿論横尾でもない方向に歩き出した。

はやる気持ちのせいなのか、だいぶ手前で左手の斜面にとりついてしまい、道探しに20分程時間をロスしてしまったが、踏み跡に出てしまえば急な登りに息を切らすだけで自然に5・6のコルへ導かれて行く。

コルでザックから取り出したジャムパンを、汲んで来た涸沢ヒュッテの水で流しこみ一息入れた。

東の空に顔を出した太陽が、穂高連峰を赤色に染めて行く。

これまで幾度となく訪れた涸沢や穂高だが、これほどの迫力をもって迫ってきたことは今までなかったと思う。

荘厳な光景が奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳から涸沢カールに向かって広がっていて、これを目の当たりにしただけでも来たかいがあったと云うものだ。

岩肌に映る北尾根の影に向かって手を振って、自分の存在を確認しようする愚かな行為を又も繰り返してしまったり、この光景を見ることが出来ない人々への少しばかりの優越感に浸ったりして、私たち二人しかいない静かな涸沢を心行くまで堪能した。

何時までも眺めていたいが、今日の行程は始まったばかりでこれからが核心部なのだ。

後続が見えないので、難しいところでせっつかれる事もないだろう。

靴ひもにゆるみがない事をを確認して、ザックを背負い、気合いを入れて5峰への登りにかかった。

 

 

 

 

 

2016年 9月 前穂高岳北尾根 5.6 のコルにて

 

 

 

 


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遅い夏休み……雨 [北アルプス]

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16RIMG0023.jpg 

☆沢渡へ

午前2時30分 目覚ましのチャイム

午前3時05分 相棒の作ってくれた握り飯2食分を持って夜中の中央道にアクセルON

眠気覚ましは「ベビーメタル:ラブサイケデリコ:クイーン:リーモーガン:ジミースミス……」 大音量で

午前6時30分 沢渡到着 靴下履いて靴履いて握り飯食べて 準備完了

午前7時10分 携帯鳴って「今何処?」 「MMさんは?」 「チケット売り場」 「いま上がって行きます」

午前7時40分 バスに乗車 「オヤスミナサイ……」

 

☆涸沢へ

上高地ターミナルは雨に濡れていた。

出来れば涸沢に入るまで降らないでで欲しかったが、早く降り出せば早く上がるかもしれないと、妙な期待を抱きながら何時もの道を2人ほぼ黙って、時々は「明日の予報は晴れなんだがなぁ」などとボソボソと話しながら、明神〜徳沢〜横尾と足早に歩く。

遅い夏休みの5日間「晴れるまで執念深く涸沢に居続けるぞぉ〜」と気負って出かけた訳だが、週間天気予報ははかばかしくなく、唯一明日の予報だけが「晴れのち曇り」で後はすべて雨マークのオンパレード。

2人の思いは「明日にかける、明後日からは粘っても多分ダメ」でほぼ一致していた。

横尾での昼飯のラーメンもそこそこに、本降りの雨をついて梓川を渡った。

 

☆涸沢ヒュッテ

予約時に混雑状況を聞くと「布団1枚に2人」との事だった。

今年は少し早め(?)に紅葉も始まったので、ウィークデーと言えどもかなりの入山者らしい。

自分たちの区画をもらって布団を確保、同宿のオジサン2人に挨拶したら「とりあえずビール」と談話室へ。

オジサンオバサンと与太話を楽しんでいると「スイマセン、宿泊者が入りますので談話室空けて下さぁ〜い」と声がかかって、仕方なくノロノロと自分の区画に。

それでも、それからは大幅に宿泊者が増える事無く、一人一枚の布団をなんとか確保出来そうだ。

早朝3時起床4時スタートなので消灯前に布団に潜り込む……「向いの女性部屋ウルサイァ〜〜〜……」と思いながらドライブの疲れが出てウトウトウト……。

 

 

 

2016年9月 前穂高岳

 

 

 

 


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